10月定例研修会報告

 

 

【日  時】  2017106日(金)19:0021:00

【場  所】  ひまわりセンター 4階 会議室4

【テ ー マ】 精神保健福祉士の倫理を考える~個人情報編~

【講  師】  齋中 康人 氏(丸亀メンタルクリニック ソフィア)

【参加者数】  18

 

 

●研修報告

  当協会では、年に1度倫理に関する研修をおこなっている。その研修で活躍するのが、2013年に作成された、水色の表紙が目印の「精神保健福祉士の倫理ガイドライン~私たちはこうありたい~」(以下、ガイドライン)である。このガイドラインが作成された経緯や、ガイドラインの前身となった健全化推進委員会報告書の閲覧方法について、講師の齋中氏から説明があった。齋中氏はかつて健全化推進委員会報告書の作成委員の一人として尽力されており、報告書作成のきっかけやその経過等を振り返りながら、参加者に当時の当協会ことを伝えた。ただ当協会で起きたことを報告するだけを目的としているのではなく、香川県のPSWの現状を踏まえた上で、我々が抱える課題をわかりやすく、そして考えを深めることのできるものとして作成された。その報告書を一般的に仕上げたものが、ガイドラインであり、当協会員らが手掛けた、当協会の宝とも言える。今回の研修では、“個人情報を扱うことに対する責任”をピックアップし、グループワークを通して考えを深めた。

グループワークでは、①ガイドラインに掲載された物語・実践の中での個人情報について疑問に思うことやヒヤリハット等、②PSWとして個人情報を取り扱うことに対してどう改善したらいいか・大切にしたいことの2つのテーマを軸に自由に話し合い、挙がった意見を通して各グループで「こうありたい」という言葉でまとめをおこなった。

ガイドラインの物語の中では、警察を名乗る人物に個人情報の提供協力を要請されたという場面となっていたが、実際に同じような場面に遭遇することは、病院に務めるPSWにとっては多いようだ。他にもなりすましによる問い合わせもあり、そういった場合の対応は各機関において概ね決められており、組織全体やシステムまでも巻き込みながら対処していく必要がある。また、PSWに限らず福祉の現場では、個人情報があふれている。当然のことながら、個人情報を取り扱うことについては本人の了解を得ることが必須であり、個人情報を守るためのひと手間を面倒くさがってはならない。もし私たちが当事者の立場だったら、自分の個人情報を扱われることに対してどう思うだろう。自分の個人情報を、勝手に洩らされることがあった時、どんな気持ちになるだろう。個人情報を守ることは、本人の権利や気持ち、そして築き上げた信頼関係を守ることにもつながる。本人との付き合いや業務経験が長いと、あいまいになりがちな個人情報の保護だが、慣れた頃にこそ初心に立ち返り、守るべきものを守っていかねばならない。

人とかかわる仕事である以上、PSWは倫理を問われ続ける職種と言える。今回は個人情報を扱うことをテーマとして取り上げたが、ガイドラインには他にもクライエントの価値や自己決定の尊重などの当事者とのかかわりに焦点を当てたものから、PSWのアイデンティティの確認・協会活動への参加を通して所属機関を超えたつながり・次世代の育成に関すること、地域の課題に関することなど、幅広く掲載している。日々の実践で困った時、悩んだ時、自身を振り返るきっかけとして、水色の表紙を開いてみてはいかがだろう。

 

 

 報告   松下 瑞季(地域活動支援センタークリマ)